ルックスや仕草が可愛らしく、子供から大人まで大人気の動物アライグマ。
『あらいぐまラスカル』や『ポカホンタス』といったアニメーション作品にも登場しますよね!
しかしアライグマは、”害獣”として問題視されている動物でもあります。
アライグマはなぜ害獣に指定されているのでしょうか?
また、いつ指定されたのかも気になりますよね?
そもそもアライグマはなぜ日本に居るの?
まずはアライグマが日本に生息している理由について紹介します!
アライグマは元々、北米(アメリカ合衆国やカナダ南部など)に生息していた外来種の動物です。
なぜ日本に生息しているのでしょうか?
きっかけは、1970年代に放送されたアニメ『あらいぐまラスカル』です。
同作が人気を博した影響で、北米原産のアライグマが大量に日本に輸入されペットとして飼われるようになりました。
その後、気性の荒さなどが原因で捨てられたり逃げ出したりしたアライグマが野生化。
アライグマは繁殖力が高く、天敵となる動物もいないことから、日本各地で繁殖するようになったのです!
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アライグマはなぜ害獣?理由を紹介
続いてアライグマが害獣に指定されている理由について紹介します!
アライグマはなぜ害獣に指定されているのでしょうか?
理由は主に4つあります!
- 農作物に被害を与えるから
- 人間の生活に被害を与えるから
- 生態系に悪影響を与えるから
- 感染症を保有する危険があるから
それぞれ詳しく解説します!
①農作物に被害を与えるから
アライグマは畑に出没し、スイカやトウモロコシなどの農作物を食い荒らします。
農業関係者がアライグマの食害で受ける年間被害総額は3,4億円とも言われています!
②人間の生活に被害を与えるから
アライグマは民家の屋根裏などに棲みつき、繁殖することがあります。
棲みつかれると糞尿による悪臭、天井の腐敗、耐久性の低下といった被害に遭う可能性があります。
また、天井裏を徘徊されると騒音にも悩まされます。
③生態系に悪影響を与えるから
アライグマが原因でアオサギのコロニーが営巣を放棄する事態が発生しており、フクロウ類やオオタカの巣の略奪も起きています。
また、両生類・爬虫類への影響も報告されており、アライグマに捕食された生物はエゾアカガエルやトウキョウサンショウウオなど多種にわたります!
④感染症を保有する危険があるから
アライグマは、「狂犬病」「アライグマ回虫症」「レプトスピラ症」などの人にも感染する感染症を保有している危険があります。
- 「狂犬病」とは、狂犬病ウイルスによる感染症。
一度発症すると致死率はほぼ100%と言われる恐ろしい病気です! - 「アライグマ回虫症」とは、アライグマ回虫(寄生虫)による幼虫移行症。
この寄生虫は脳に達して脳神経障害を引き起こす恐れがあり、死亡例もある寄生虫です。 - 「レプトスピラ症」とは、レプトスピラ菌による細菌感染症。
発熱や頭痛、腹痛、結膜充血などの症状が現れ、重症になると死亡する恐れもあります。
アライグマが害獣に指定されるようになったのはいつから?歴史を紹介
続いてアライグマが害獣に指定されるまでの歴史について紹介します!
アライグマはいつから害獣に指定されるようになったのでしょうか?
1970年代に人気を博したアニメ『あらいぐまラスカル』の影響で、日本に大量に輸入されるようになった北米原産のアライグマ。
多い年では年間1500頭もの個体が輸入されたそうです!
しかし、気性の荒さなどが原因で捨てられたり逃げ出したりしたアライグマが野生化。
アライグマは繁殖力が高く、また日本には天敵となる大型の肉食獣や競争種が存在しないことから繁殖するようになったと考えられています。
野生化したアライグマは1980年代から徐々に生息地域を広げ、1990年代には日本のあちこちで発見されるように!
2001年には36都道府県、2008年には47都道府県で確認されるようになりました。
2000年代に入ると、アライグマによる農作物被害やタヌキなど既存の生態系への影響が問題となります。
そして、この危機的な状況を受け、2004年に公布された「特定外来生物による生態系等に係る被害に関する法律」(外来生物法)により、アライグマは「特定外来生物」に指定されました!
特定外来生物とは、外来生物(海外起源の外来種)であって、日本固有の生態系や人間の身体、農林水産業に悪影響を及ぼす生物として保護・駆除の対象となる動物のことです。
まとめ
今回は、「アライグマはなぜ害獣?理由やいつから指定されるようになったかを調査!」と題して、アライグマが害獣に指定されている理由や歴史について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
紹介した内容を簡単にまとめます!
- 北米原産のアライグマが日本に生息している理由は、1970年代にアニメが人気を博した影響で、大量に日本に輸入されるようになったから。
その後、アライグマが野生化し、日本各地で繁殖するようになった。 - アライグマが害獣に指定されている理由は
①農作物を食い荒らすから
②家に棲みつき、糞尿による悪臭や騒音など人間の生活に被害を及ぼすから
③他の生き物を捕食するなど、生態系に悪影響を与えるから
④「狂犬病」などの感染症を保有する危険があるから。 - 1990年代に日本のあちこちで発見されるようになったアライグマは、2000年代に入るとアライグマによる農作物被害やタヌキなど既存の生態系への影響が問題に。
そして2004年に公布された外来生物法により「特定外来生物」に指定された。
アライグマは可愛らしい見た目とは裏腹に、気性の荒い動物です。
また、私たちの生活や農作物、生態系に悪影響を及ぼし、感染症の危険もあります!