

近年、漫画やゲーム、アニメなどの動物キャラクターとして登場することの多い「ネズミ」。
しかし、一方では人間社会に食害や健康被害をもたらす「害獣」としても知られています。
ネズミといっても多くの種類が存在し、害獣として認識されているネズミの種類が気になるという方はいるのではないでしょうか?
また、生態や被害対策についても気になりますよね?

目次
害獣になるネズミの種類は?
まずは害獣になるネズミの種類について紹介します!
日本に存在するネズミの種類は、21種類。
大きく「イエネズミ(家ネズミ)」と「ノネズミ(野ネズミ)」に分類されます。
人間に管理されていない野生のネズミは「害獣」として認識され、中でも人家やその周辺に生息し悪影響を与えるのが「イエネズミ」です。
代表的なイエネズミは「ドブネズミ」「クマネズミ」「ハツカネズミ」の3種類。

ドブネズミの生態(生息地・鳴き声・糞)を紹介

ドブネズミ
代表的なイエネズミの「ドブネズミ」の生態について紹介します!
ドブネズミは、ネズミ目ネズミ科クマネズミ属に属する大型のネズミ類の1種です。
家畜化されたものは近年、ペットとしても人気が広まりつつあります。
ドブネズミの生態を表にまとめました!
体の特徴 | ・体長は18~23cm ・平均体重は280~480g ・他のネズミより比較的サイズが大きいのが特徴 ・見た目については、丸い鼻と太い胴体、小さい耳が特徴的 ・尻尾は、頭と胴体を合わせた長さよりも短く、比較的動きは少ない傾向にある ・毛の色は、全体的に赤褐色から灰褐色 |
性格・特徴 | ・どう猛 ・寒さに強い ・1分間に5~8m泳げるほど、泳ぎが得意 ・綱渡りが苦手 |
生息地 | ・野外にも屋内にも生息する ・巣は地中に穴を掘って作ることがほとんどであるため、屋内であれば地面に近い場所(雑居ビルの下層階や地下室など)に生息していることが多い ・水辺や湿った場所を好むため、キッチンや厨房などの水回りや床下、下水道にも生息する |
食性 | ・雑食で、生ごみなど基本的には何でも食べる。特に好物なのは肉(ハムやベーコン)や魚(魚肉ソーセージ)、穀物(米やパン)、植物油。 |
フン | ・サイズは約1~1.5cm ・全体的に太く、先端がとがっている ![]() ドブネズミの糞 |
鳴き声 | ・クマネズミやハツカネズミ同様、「キーキー」「キューキュー」「キュッキュッ」といった高い声で鳴く |
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クマネズミの生態(生息地・鳴き声・糞)を紹介

クマネズミ
代表的なイエネズミの「クマネズミ」の生態について紹介します!
クマネズミは、ネズミ目ネズミ科クマネズミ属に属する大型のネズミ類の1種です。
江戸時代の日本では「田ネズミ」と呼ばれていたようです。
クマネズミの生態を表にまとめました!
体の特徴 | ・体長は17~21cm ・体重は225~340g程度 ・見た目については、大きな目と耳、とがった鼻、細い胴体が特徴的 ・尻尾は、頭と胴体を合わせた長さよりも長く、ムチのようにしなやかに動く ・毛色は、全体的に暗い青みを帯びた灰色 |
性格・特徴 | ・臆病で神経質な傾向があり、警戒心が強い ・寒さに弱く、泳ぎが苦手 ・壁面を垂直に上がること、綱渡りが得意 ・高い跳躍力も特徴 |
生息地 | ・柔らかい壁であれば鋭い歯で穴をあけて簡単に屋内に侵入できるため、ほとんどの場合巣は建物の内部に作られる ・電線などを渡ったり垂直の壁も上ったりできるため、建物の下層階だけでなく上層階、天井裏・屋根裏にも生息する |
食性 | ・傾向としては、穀物(米やパン)、果物(バナナやリンゴ)、いも類(サツマイモやジャガイモ)などの植物質のものを好んで食べる |
フン | ・サイズは約1cm ・形は、細長い ・動きながら排泄するため、バラバラに落ちているのが特徴 ![]() クマネズミの糞 |
鳴き声 | ・ドブネズミやハツカネズミ同様、「キーキー」「キューキュー」「キュッキュッ」といった高い声で鳴く |
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ハツカネズミの生態(生息地・鳴き声・糞)を紹介

ハツカネズミ
代表的なイエネズミの「クマネズミ」の生態について紹介します!
ハツカネズミは、ネズミ目ネズミ科ハツカネズミ属の1種です。
一説では、妊娠期間が”20日”程度であることが名前の由来だそうです。
ハツカネズミの生態を表にまとめました!
体の特徴 | ・体長は7~9cmと小柄 ・体重も14~22gと軽い ・尻尾は、体長とほぼ同じ長さ ・毛色にはツヤがあり、体色は個体差がある |
性格・特徴 | ・好奇心旺盛で、警戒心はあまり強くない ・頭と胴体が小さいため、身のこなしが軽い ・特技は綱渡りで、細い場所も移動できる ・泳ぎは苦手 ・寒さに弱いが、乾燥には強い |
生息地 | ・屋内、野外を問わず生息する ・屋内であれば、物置小屋や天井裏、台所などに生息する ・野外では草原や河原、畑などあらゆる場所に生息する ・自然環境に隣接している建物(港湾周辺の倉庫や農家の倉庫など)に生息している場合も多い ・水のない環境でも長時間耐えられるほど乾燥に強いことから、乾いた空間も好む |
食性 | ・好物は穀物(米やパン)や果物(バナナ)、野菜(レタスやニンジン、ジャガイモ) ・小さな昆虫も捕食する ・新しい食べ物もすすんで食べる傾向がある |
フン | ・サイズは約0.6cmで、米粒ほど ・形は、両端がとがっている ![]() ハツカネズミの糞 |
鳴き声 | ・ドブネズミやクマネズミ同様、「キーキー」「キューキュー」「キュッキュッ」といった高い声で鳴く。 |
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ネズミの被害対策を紹介
続いてネズミの被害対策について紹介します!
まず、ネズミが原因でどのような被害が起こるのでしょうか?
主な被害は2種類!
- 「住環境」への被害
- 「人体」への被害
1つずつ詳しく紹介します!
①「住環境」への被害
ネズミはエサを求めて民家に侵入してくる場合が多く、家自体や家の中のものに被害を及ぼします。
家に置いてある食べ物を食べられる「食害」に遭ったり、家電や配管・配線をかじられることによってガス漏れや火災が発生したりする恐れもあります。
また、ネズミの糞尿により家が腐敗する危険もあります。
②「人体」への被害
ネズミの被害は人間にも及びます。
ネズミは病原菌を媒介するため、食中毒やペストなどの病気が発生する恐れがあります。
また、糞尿による悪臭や騒音などが原因で不快感・不眠にも悩まされる場合があります。
では、このような被害にどう対策すればいいのでしょうか?
ネズミの種類別に効果的な対策を紹介します!
①ドブネズミ
ドブネズミは、忌避剤(くん煙タイプ)で追い払い、侵入経路を塞ぐという駆除方法が有効です。
毒エサを使用した駆除については、ドブネズミの中には「スーパーラット」と呼ばれる毒に耐性のある個体が含まれるため、難しい場合があります。
②クマネズミ
クマネズミもドブネズミと同様、忌避剤(くん煙タイプ)で追い払い、侵入経路を塞ぐという駆除方法が効果的です。
クマネズミは警戒心が非常に強いため、毒エサを食べなかったり、罠を仕掛けても避けられてしまうからです。
③ハツカネズミ
ハツカネズミの場合、忌避剤や侵入経路の封鎖に加え、毒エサやトラップも有効です。
好奇心旺盛なハツカネズミは、他の種類のネズミよりも毒エサやトラップに引っかかりやすい傾向があります。
忌避剤については、小柄なハツカネズミは狭い隙間でも通り抜けられるため、まんべんなく効果の行き届く「くん煙」タイプを選ぶようにしましょう。
各駆除方法のおすすめグッズを紹介します!
①毒エサ
- 『ネオラッテ クイックリー』(イカリ消毒)
速効性のあるリン化亜鉛が配合されており、クマリン系の薬剤に耐性のあるネズミ(スーパーラット)にも効果を発揮します!
②粘着シート
- 『業務用粘着式ネズミ捕り プロシートA1箱(20枚入り) 耐水性シート』
プロ仕様の粘着式ネズミ捕りです。
強力な粘着性のある「とりもち」が使用されています。
また、耐水性タイプのため、水で濡れた床面でも使いやすいです!
③忌避剤
- 『ネズミ一発退場 くん煙タイプ』(アース製薬)
長年棲みついたネズミも一撃で退散させられるネズミ用忌避剤。
ネズミの嫌がる天然ハーブ(ハッカ油、琉球ハーブ)と煙の成分が、隠れたネズミにまでしっかり届き、ネズミを退散させます!
効果は数時間持続!
④侵入経路の封鎖
- 『ネズミ侵入防止 防鼠金網ソフト』
ネズミが嫌う亀甲金網で、侵入口を塞ぐのに最適です。
加工しやすいソフトタイプのため、広げて貼ることも丸めて埋め込むこともできます!

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まとめ
今回は、「害獣になるネズミの種類は?生態(生息地・鳴き声・糞)と被害対策を紹介!」と題して、害獣になるネズミの種類や生態・被害対策について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
紹介した内容を簡単にまとめます!
- 日本に存在するネズミは21種類で、大きく「イエネズミ」と「ノネズミ」に分類される。
- 中でも人家やその周辺に生息して悪影響を与えるのが「イエネズミ」であり、代表的なのは「ドブネズミ」「クマネズミ」「ハツカネズミ」の3種類。
- 3種ともそれぞれ生態や習性が異なる。
- ネズミによる被害には
①食害、火災の原因、建物の汚損などの「住環境」への被害
②病気を発症したり、悪臭や騒音に悩まされたりするなどの「人体」への被害がある。 - 効果的な被害対策については、ドブネズミとクマネズミの場合、忌避剤(くん煙タイプ)で追い払い、侵入経路を塞ぐという駆除方法が有効である。
- ハツカネズミの駆除方法については、忌避剤や侵入経路の封鎖に加え、毒エサやトラップも効果的。
人間社会に悪影響を及ぼすイエネズミ。
3種類とも生態や習性が異なるため、それぞれに適した駆除方法を実践すると効果的です。
駆除自体は個人でも可能で、便利なグッズも豊富に市販されています。
