ベランダに出ると、動物のフンらしきものを発見した...という経験のある方はいませんか?
それは、もしかしたら「コウモリ」のフンかもしれません!
コウモリのフンを放置するのは危険です。
悪臭に悩まされるだけでなく、天井裏にシミができたり、フンに含まれる病原菌により感染症を引き起こす可能性もあります!
発見したら早急に処理しなければなりません。
しかし、「どうやってフンを処理すればいいか分からない」という方は多いのではないでしょうか?
また、コウモリのフンはネズミのフンに似ています!
見分け方が気になりますよね?
コウモリのフンはネズミのフンに似てる?!特徴と見分け方を解説
まずはコウモリのフンの特徴とネズミのフンとの見分け方について紹介します!
家に棲みつくコウモリは大半が「アブラコウモリ」という種です。
アブラコウモリはひと晩で300匹もの昆虫を食べるため、毎日大量のフンを排出します!
しかし、厄介なのがアブラコウモリのフンはクマネズミのフンと酷似していること。
クマネズミも家に棲みつき被害をもたらす害獣です。
間違えやすいアブラコウモリとクマネズミのフンですが、違いはあるのでしょうか?
両種のフンの特徴を表で比較しました!
アブラコウモリ |
クマネズミ |
|
大きさ | 5~10mm | 6~10mm |
長さ・形 | ・細長い ・よじれている |
・細長い ・楕円形で丸みがある |
色 | 黒~茶色 | 黒っぽい |
特徴 | ・多くの場合、軒下や屋根の下、ベランダなどの屋外に、1か所にまとまって落ちている。 ・パサパサとして崩れやすい(主食が昆虫のため)。 |
・室内のあちこちに散らばって落ちていることが多い。 ・コウモリのフンと比べてしっかりしている。 |
アブラコウモリとクマネズミのフンを見分けるポイントは2つ!
「フンが落ちている場所」と「フンの硬さ」です。
まず、「フンが落ちている場所」について。
アブラコウモリのフンは、主に軒下や屋根の下、ベランダなどの「屋外」に落ちています。
また、1か所にまとまっていることが多いです。
一方、クマネズミのフンは、多くの場合「室内」のあちこちに散らばって落ちています。
これは、クマネズミには家の中で動き回りながらフンをする習性があるためです。
続いて、「フンの硬さ」について。
アブラコウモリは主食が昆虫のため、フンがパサパサとしており、触れると崩れやすいのが特徴です。
一方、クマネズミのフンはコウモリより固めでしっかりしています。
注意したいのは、屋根裏などに侵入できる隙間があればコウモリも室内にフンをする場合があること。
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コウモリのフンの掃除手順を解説!
続いてコウモリのフンの掃除手順について紹介します!
家の中でコウモリのフンを発見したら、早急に処理する必要があります。
掃除手順は次の4ステップです!
- 準備を整える
- ほうきとちりとりでフンを集める
- 消毒する
- 可燃ごみに出す
1ステップずつ詳しく解説します!
①準備を整える
用意するもの
- 防護服
- マスク
- ゴム手袋
- ゴーグル
- ほうき、ちりとり
- ビニール袋
- 雑巾
掃除に入る前に、まずは準備物や服装を整える必要があります。
コウモリのフンに潜む寄生虫や病原菌から身を守るためです。
理想的な服装は、頭から足先までを覆う全身防護服です。
レインコートなどでもOK。
全身にできるだけ隙間を作らないようにしましょう。
マスクは、繊維の隙間が小さい「防塵マスク」が最適です。
また、手袋やゴーグルも着用しましょう。
フンを集めて捨てるために、ほうき・ちりとり・ビニール袋も必要です。
②ほうきとちりとりでフンを集める
フンを集める時は、掃除機の使用は控え、ほうきとちりとりを用いましょう。
病原菌などが舞い上がり危険だからです。
ほうきとちりとりで静かに集め、集めたフンはビニール袋で回収します。
袋の口をしっかり結びましょう。
袋を二重三重にすると外部に漏れる心配がありません。
③消毒する
フンの落ちてあった場所周辺を除菌スプレーやアルコールで消毒しましょう。
次亜塩素酸ナトリウムを使用すると、さらに高い殺菌効果が期待できます!
④可燃ごみに出す
最後に、ビニール袋に集めたフンを可燃ごみに出して処分します。
また、感染症を防ぐために、掃除の際に使用したゴム手袋やマスク、雑巾なども一緒に処分するようにしましょう。
ほうきとちりとりを捨てられない場合は、しっかり消毒するようにしましょう。
コウモリのフンを見つけた時の注意事項
続いてコウモリのフンを見つけた時の注意事項について紹介します!
コウモリのフンを見つけた時、どんな点に注意すべきなのでしょうか?
注意点としては2点。
「素手でフンに触らないこと」と「周辺のほこりを吸い込まないこと」です!
コウモリのフンには病原菌や寄生虫が多数含まれています。
コウモリのフンを含んだ土やほこりの中の真菌を吸い込むと「ヒストプラスマ症」に感染する恐れがあります。
「ヒストプラスマ症」は症状が出ない、もしくは症状が軽い場合がほとんどですが、高熱や呼吸困難に陥る場合もある感染症です。
また、日本での報告はありませんが、オーストラリアでは「リッサウイルス(ABL)」というウイルスがコウモリから人に感染した例もあります。
まとめ
今回は、「コウモリのフンはネズミのフンに似てる?!見分け方や掃除手順を解説!」と題して、コウモリのフンの掃除手順やネズミのフンとの見分け方について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
紹介した内容を簡単にまとめます!
- アブラコウモリのフンの特徴は、大きさは5~10mm、色は黒~茶色で、細長くよじれている。
- 間違えやすいクマネズミのフンとの見分け方は「フンが落ちている場所」と「フンの硬さ」。
- コウモリのフンを掃除する手順は
①防護服やマスク、ゴム手袋、ゴーグルなどを準備する
②ほうきとちりとりで静かにフンを集める
③フンの落ちてあった場所周辺を除菌スプレーやアルコールで消毒する
④ビニール袋に集めたフンを可燃ごみに出し、使用したゴム手袋や雑巾なども一緒に処分する - コウモリのフンを見つけた時の注意点は、「素手でフンに触らないこと」と「周辺のほこりを吸い込まないこと」。
アブラコウモリとクマネズミは、家に被害を与える害獣である点は同じですが、駆除方法が異なるため、フンをしっかり見分けることが重要です。
コウモリのフンは自分で処理することができます。
しかし、道具を揃える必要があり、作業自体も労力を要します。
屋根裏に入ってコウモリと遭遇したくない、感染症にかかるのが怖いという方は無理をせず、専門業者に相談してみましょう。